症   例   29

性   別  生   年 診 断 名  疾患部位 
 男 1999   大腿血管奇形  左膝の少し上部外側(大腿)
症   状   
以下、現在中学一年生の息子の症例です。


小学校のときは何事もなく過ごす

中学に入学し、5月頃から朝起きると、左大腿部分が痛いと申告

1週間ぐらい痛みが続く(主に朝方に痛み。階段昇り降り時や、押すと痛い様子)

痛い部分がぶよぶよしている気がする、という事で近所の整形外科へ

レントゲンを取り、水が溜まっているという診断結果

1週間様子を見てと言われ、ぶよぶよが治まったが痛みは続くため整骨院へ3ヶ月通う

整骨院では「おそらく中学で運動量が増えたため、筋肉や筋が炎症を起こしていると思われる」と診断

3ヶ月間ほど、電気治療を行う

しかし症状は変わらず、整骨院に「再度整形外科に詳しく見てもらった方がいいかもしれない」と紹介状を書いてもらう

MRIが撮れる整形外科へ出向き、診断。「もしかしたら、血管奇形か、血管腫瘍かもしれないので、大学病院で検査をした方がいい」と言われ、紹介状を書いてもらう

大学病院の血管専門医に相談。MRIやCT検査、血液検査を行う

「大腿血管奇形」と診断


ここまで診断結果が出るまで、約半年でした。
今思うと、最初の「水が溜まってる」というのも
血管奇形の静脈が膨らんでいただけの気がします。

治療は、動脈が一部絡んでいたため、動脈と奇形の静脈に
繋がってる部分にカテーテルを入れ、異常血管部に固める薬(注射)を注入してもらいました。

手術時間は2時間で、1日入院しました。

手術してから、約1ヶ月経ちますが、朝起きて痛むという症状は無い様子。
しかし、押すと痛み、足を伸ばしても痛みはあるそうです。

異常血管を固める薬は、1〜2ヶ月経たないと経過が分らないとのことなので、この先まだ痛みが治まる見込みもありますが
痛みが取れないようであれば、また別の異常血管(固めきれていない箇所)に
再度薬を注入するそうです。

血管奇形は、完治する病気ではないため一生付き合って行くことになります。
幸い、うちの子は、見た目はまったくアザなど見受けられない状態なので、
痛みだけ取る治療を続けていくことになりそうです。

痛みは、中学、高校など成長期に増す事が多いようで
大人になると、それほど生活に支障はないとのこと。
ただ、「痛くて歩くの辛いな」という症状が再発した場合
血管奇形を扱う医師に、注射を打ってもらうという治療を
繰り返し行うそうです。 
 そ の 他
担当医の話では、血管奇形は、痛いというだけで気づかず
ずっと病気が分らないままで過ごす人も多いそうです。

成長期に痛みが特に強いそうなので、痛みが長く続いたら
「きっと成長期だから」などの理由で放置するのではなく
できるだけMRIやCTを取って検査をしてもらった方がいいです。

レントゲンでは分らない病気です。